長年返してきた住宅ローンを完済。銀行から「書類一式」が届いて、一段落──と思ったら、まだやることが残っています。
それが 抵当権抹消登記。 「ローンを完済しました」という事実を、登記簿から正式に消す手続きです。
抵当権とは何か
住宅ローンを組むと、銀行は万が一返済が滞ったときのために、家と土地に抵当権を設定します。登記簿にも「○○銀行の抵当権」として記録されます。
完済しても、登記簿上の抵当権は自動では消えません。銀行が「もう返してもらいました」と言ってくれるだけでは不十分で、自分で(または司法書士に依頼して)登記の手続きをする必要があるのです。
放っておくとどうなるか
抵当権の抹消自体に法律上の期限はありません。でも、放置すると後で必ず困ります。
- 売却しようとしたら、買主から「抹消してから売ってほしい」と言われる → 売却スケジュールが遅れる
- 相続のときに手続きが一気に複雑化する → 銀行の書類には有効期限があり、古いと銀行から再発行してもらう必要が出てくる
- 銀行が合併・統廃合されていると、書類の取り直しが面倒 → 何十年も前の銀行が今はない…というケースは実際に多い
- 書類を失くす → 銀行から再発行してもらう手間と時間がかかる
つまり、完済直後が一番ラクなのです。
銀行から届く「書類一式」とは
完済時に銀行から渡される(または郵送される)主な書類は次のようなものです。
- 登記識別情報(または登記済証)
- 抵当権解除証書(または弁済証書)
- 銀行の委任状
- 銀行の代表者事項証明書(または資格証明書)
これらが抵当権抹消登記を申請するためのパスポートです。失くさないうちに、早めに手続きに進むことをおすすめします。
手続きのながれ
- 銀行から完済書類を受け取る
- 自分で申請する、または司法書士に依頼する
- 法務局へ申請(不動産の所在地を管轄する法務局)
- 1〜2週間ほどで完了、登記簿から抵当権の記載が消える
費用のめやす
| 項目 | 金額のめやす |
|---|---|
| 登録免許税 | 不動産1個につき 1,000円(土地と建物なら2,000円) |
| 司法書士報酬 | 1万円〜2万円程度(事務所により異なります) |
ご自身でも申請できますが、「平日に法務局へ行く時間が取れない」「書類に不安がある」という方は専門家への依頼がおすすめです。
よくあるご質問
Q. 銀行からの書類を失くしてしまいました A. 銀行に連絡して再発行を依頼できます。少し時間はかかりますが、諦めないでください。
Q. 完済から何年も経っています。もう手遅れですか? A. いいえ、いつでも手続きは可能です。ただし書類が揃っているうちに進めるのが一番スムーズです。
Q. 銀行が合併して、今は別の銀行になっています A. 承継している銀行が手続きを引き継いでくれます。その分、書類の発行に時間がかかることがあります。
おわりに
住宅ローンを完済された方、本当にお疲れさまでした。最後の仕上げとして、抵当権抹消登記までをセットの手続きと考えていただければ安心です。
「銀行から封筒が届いたけど、どうしていいかわからない」 「古い書類が出てきた、今からでも間に合うか」
どちらも当事務所でお手伝いできます。お気軽にご相談ください。